あさって日記

ぷぷぷ、ぶつぶつ、げらげらをあつめたつぶやき日記。2日後更新。

●年越しの期待は大きすぎた??

日曜日,ラジオを聴いていたら,ミスサイゴンの話が出てきたので,「そうだ!ミスサイゴン観にいこう!!」と思い立ち,早速予約をして昼の部を観に行ってきました。
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半年ほど前,売り出してすぐに予約をしようとしたのですが,予定が定まらず,そのうち忘れておりましたが,ミスサイゴンは,学生時代に本田美奈子市村正親でやっていて,当時の講師の先生も観にいったとか話題になっていたのですが,当時は貧乏学生ですから,ミュージカルなんて大人の娯楽って感じでした。

そうして時は流れ,ようやく自分のお金で観にいけるようになったのですが,本田美奈子は逝き,気がつけば市村正親は7月と8月公演だけとか。
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まあ,私は別所哲也新妻聖子のときがみたかったのでいいのですけど。

昼の部は,教員の互助会とかツアー?の団体客が2組くらい入っていて,11時会場とともに入ってみんなロビーで弁当を食べておりました・・・。
おばちゃん率が高く,帝国劇場なのに,なんとなく庶民劇場的な雰囲気・・・・。

私は端の方のS席でした。

開演とともに,主演女優なのに露出度が高い衣装にびっくり。
ブラのホックを自ら外すシーンとか(きっと下はヌーブラなんだわ!),濃密キスとか(本当は恋人でもないのに・・・),横になって歌うのも,立って歌うのもちゃんとやっていらっしゃいました。
女優さんって大変なんだなぁ・・・しかし,これがプロ魂なのかしら・・・・。

娼婦役の人たちは,演技といえども足とか腕とか触られたりして,嫌だろうなと思いました。

で,ずっと観たかったわりには,大筋しか知らなかったので,エンジニアという役がヒロインの相手役ではなく,どっちかというと人の袖の下をかすめとるようなネズミ男的な,軽くてずるくてお調子者で三枚目だとわかり,他のキャストで市村正親筧利夫がやっていることに妙に納得・・・。

別所さんはインテリイメージがあって,エンジニアとはちょっとイメージが違う感じで,「筧俊夫の回の方がしっくりきたかも・・・」なんて思いつつ観ておりました。

エンジニアというより,滝田栄の後のジャンバルジャンのイメージの方がぴったりで,「別所さんはでかいなぁ・・・。きっとカルテットキャストでも衣装は別所さんだけ別注に違いない」などとまたまた物語とは別の方向でいろいろと思考を働かせておりました・・・・。

で,私にもっとベトナム戦争の知識があればよかったのですが,話が途中で3年後に飛んだあたりから「あれっ?」という感じになり,再び3年前に戻って別れ別れになったいきさつが演じられるのですけど,時間の展開にちょっとついていけませんでした・・・・。

そして,悲劇的な最後を迎えるんですけど,「あれっ?これで終わり??」という感じで,少々物足りなさを感じました。
せめてもうちょっと最後のカーテンコールまで余韻を残して欲しかったなぁ・・・と思ってしまいましたよ。
「いつの時代もしわ寄せは弱者に来るんだよなぁ」とか,「イラク戦争で問題となっている兵士の心的外傷の問題とも通じるよなぁ」とか,「その後はどうなったんだ??」とか,観客は重いテーマについてどーんと宿題を与えられているのに。

悲劇で終わってカーテンが下ろされた直後に軽妙な音楽が流れてきて,さっきまで泣いていた人たちが笑顔で走ってくるのはちょっと興ざめ・・・・(死人まで元気そう・・・・)。

時間が押していたのか?あるいは,日本人とアメリカ人とでは演出の感覚が違うのかな??
(昔,映画「ジョーズ」を観た後にも感じた違和感・・・。)

もう少しアメリカに渡ってからのキムの苦労とか,それぞれの苦悩とか,タムのその後とか丁寧に描いて欲しかった気がします。

ヘリコプターの演出はすごかったけど,規模としてはレ・ミゼラブルのときの方が重厚な感じがしましたよ。

ああ,無情・・・